2022.05.06ブログ
遊覧船事故で思うこと
連日、テレビをつければ知床遊覧船の海難事故が報道されています。
乗り物は違えど、同じ旅客業として憤りを感じる事ばかり
社長のずさんな安全管理、設備、連絡体制、運行管理者の選任、補助者の不在、何もかもいい加減で、こんな会社が存在するんだと、驚くことばかりです。
もちろんバスでも事故はあります。
2012年、関越自動車道での高速バスツアー事故は運転手の居眠りによるものでした。
2016年、軽井沢スキーバス事故は、死亡した運転手の初歩的な運転ミスが事故原因とされています。確かこの運転手、大型バスの乗務経験が浅く、乗ることに不安を抱いていた事を会社に報告していたにも関わらず、会社は乗務させたとの事。
これらの事故を境に、バス会社はより一層の安全管理体制が求められるようになりました。新たに作成しなければならない書類も増え、記載事項も細かくなり、安全確保のための料金の改定などもありました。
今でこそ当たり前のように業務をこなしていますが、当時は見たこともない書類にどこをどう埋めたらよいかなど、ドタバタだったのを覚えています。
何が言いたいかと申しますと、今回の知床遊覧船の海難事故、社長のずさんな管理体制もありますが、このようなずさんな会社に運営の許可を与えた「国」もどうなん??って正直思ってしまいます。
バス会社には、国交省の監査のほか、中国貸切バス適正化センターの巡回指導も度々入ります。
会社にとって、監査や巡回指導と聞くと、書類に不備がないか、漏れがないか、と構えてしまう部分はあります。
しかし、そういった外部の機関から指導される事によって、業務のマンネリ化の防止が安全な管理体制の保持にもつながっていることも確かです。
「何かコト」があってからでは遅いのです。
決して他人ごとではない出来事だと、身が引き締まる思いです。